ほうれん草

ほうれん草の歴史

原産地は西アジアで、ペルシャ(現在のイラン)周辺で多く栽培され始めました。

語源は「ペルシャの草」と言う意味のバウリン。ペルシャからシルクロードを西方(ヨーロッパ)と東方(中国)に別れ、各々長い年月をかけて改良されて現在の西洋種と東洋種ができました。

日本には17世紀初期に中国から東洋種が伝えられました。西洋種の導入は19世紀にフランスから。

ほうれん草の種類

東洋種

葉が小さくギザギザした切れ込みがあり、茎が赤い。 アクが少なく甘みがあるので、おひたしなどの和風料理に適しています。 栽培に手間がかかるので現在減ってきていますが、山形など東北の一部で現在も栽培されています。

西洋種

葉が大きく丸くて肉厚であり、茎は緑色。暑さに強く収量が多い。アクが強くて、おひたしなどには適さないようですが、炒め物など高熱をかける料理に合います。

中間種

葉が大きく丸くて肉厚であり、茎は緑色。暑さに強く収量が多い。アクが強くて、おひたしなどには適さないようですが、炒め物など高熱をかける料理に合います。

サラダほうれん草

生食用に品種改良されていてアク(シュウ酸)も少なくソフトな味で現在人気も高い。水耕栽培などで作ります。

ほうれん草の栄養価

カロチン、ビタミンC・B6、カルシウム、カリウム、葉酸、亜鉛、胴などミネラル豊富で、栄養価の高い緑黄色野菜。

特に鉄分が非常に多く血を養う。つまり貧血予防や止血などの効果や食欲増進など。

カロチンは、夜盲症の予防や粘膜の保護など。

柔らかい繊維は消化吸収が良く、便秘予防など。

ほうれん草に含まれるシュウ酸はカルシウムや鉄分の吸収にマイナスに働くyようですが、それが体に影響するのは毎日1kg以上食べたときのことで、日常的に食べる分量ではほとんど心配はないようです。尚、シュウ酸はゆでると溶け出します。

冬のほうれん草は特にビタミンCを多量含んでる上、霜に当たると甘味が増加します。

根元の赤い部分にはマンガンが多量 に含まれており骨の形成を促すはたらきがあります。

選び方のポイント

  • 葉の緑色が濃くピンとしていて厚みもあり、根元が鮮やかなピンク色のものが新鮮。
  • 株が細くて小さいもので茎が短いものを選ぶ。丈の長さは大体20cm~25cm位のものが適当です。
  • 葉が黒く変色していてたり、しおれているもの、茎が痛んでいるものは避けたい。

保存方法

ぬれた新聞紙に包み、ポリ袋に入れて冷蔵保存すれば2日程度は鮮度が保てます。

長期間保存する場合は、ゆでて少量ずつ小分けしてラップに包んで冷凍保存するとよいでしょう。

冷凍保存すれば栄養の減少はほとんどありませんが、解凍は冷蔵庫に移して時間をかけて自然解凍しないと、せっかくの栄養が流れ出てしまうので要注意です。

食べ方と調理のポイント

ほうれん草は『シュウ酸』を含んでいます。この『シュウ酸』は大量に摂取すると体内のカルシウムと結合して結石ができやすくなります。

しかし、ほうれん草を茹でることでこの『シュウ酸』を取り除くことができるので、なるべく下ゆでを行ってから食べるようにしましょう。

ちなみに『サラダほうれん草』などの水耕栽培で栽培されているほうれん草は『シュウ酸』の含有量を減らしてあるので生で食べることができます。

ほうれん草の根元には独特のうまみがあり、栄養価も高いのですが、土や残留農薬などの汚れが残っています。よく水洗いをして切り取らずにそのまま使いましょう。 ほうれん草に含まれるビタミンCは水にとけやすく、熱でも壊れやすいので、加熱する場合はなるべく短時間で行いましょう

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